補助語幹の「겠」は、未来の事や推測、主体の意志、可能性や能力、婉曲表現、よく考えるとそうなる時などに使います。英語の「will」に似ていますが、「will」と同様に日本語には訳が反映されにくいので気をつけましょう。ここでは意志と控えめな気持ちを表す表現としての用法を中心に説明します。
Author について
東京外国語大学、津田塾大学、聖心女子大学などで韓国語・朝鮮語や韓国社会論を教えている。九州大学で博士号を取得。NHK出版の『ハングル練習帳』にコラムを書いたり、日本最大手の韓国語学校であるK-Villageの教科書を2冊執筆。JYJの記者会見をはじめ韓流アイドル関連や国際会議の通訳の仕事も。
意志を表す場合
まず最初に意志を表すときの用法を学びます。この用法は主に動詞に接続します。作り方はすべて共通ですが「語幹+겠+語尾」になります。また尊敬の補助語幹「-시/으시」と一緒に使い場合は、「語幹+시/으시+겠+語尾」の順になります。日本語の訳だと「겠」がない場合と区別できないこともありますが、意味としては強い意志が込められてると思ってください。
제가 하겠습니다.
私がやります。
언제 오시겠습니까?
いつお越しになられますか。
내일은 늦지 않겠습니다.
明日は(決して)遅れません。
잘 먹겠습니다.
いただきます。
控えめな気持ち
次に控えめな気持ちを表す婉曲表現として慣用的に使われる用法を学びます。ここに出てくる例は、「겠」を用いないとやや不躾な印象を与えかねないので気をつけましょう。
처음 뵙겠습니다.
初めてお目にかかります。
알겠습니다.
わかりました。
잘 모르겠습니다.
よくわかりません。
말씀 좀 묻겠습니다.
ちょっとお伺いしたいのですが。
推量・予告の表現
「겠」が形容詞や存在詞、指定詞に接続する場合、または主語が三人称の場合は推測を表す用法になります。「~だろう、~でしょう、~だと思う」などと訳されます。また過去を表す補助語幹の「-았/었/였」と共に用いて、「〜だったでしょう」ということもできます。
많이 힘들었겠어요.
とても疲れたでしょう。
이건 비싸겠어요.
これは高いでしょう。
올 겨울은 춥겠습니다.
今年の冬は寒いでしょう。
「겠어요」と「ㄹ 거예요」の違いについて
「겠」は主観的な未来(そう思う)を表すニュアンスを持ち、「-ㄹ 것이다(〜でしょう)」は客観的な未来(根拠がはっきりしている、すでに決まっている)を表すニュアンスになります。
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